難しくない!「フランス語の数字」覚えるコツとは?
こんにちは、クリポンです。
語学の勉強を始めるにあたって、ボキャブラリーを増やしていくことは大切ですよね。関心のある単語から覚えればよいのですが、中でも数字は、早いうちに習得しておくのがおすすめです。
会話や読み書きにおいて、数はあらゆるところで使われます。1から10まででもよいので、早いうちに覚えておくと便利です。
今回はフランス語の数字について、日本語とは数え方が違う理由なども交えながらお届けします。
順を追って覚えよう! フランス語の数字1〜10億まで
2. 1〜100までは順を追って覚えていこう
2.1 1から10まで覚える
2.2 11から19まで覚える
2.3 一の位がゼロ「20,30,40,…,100」を覚える
3. 1〜100までの残りの数字を覚える
3.1 21から70まで
3.2 71から100まで
4. 100から1 000まで
5. 1 000から1 000 000 000まで
規則性を理解すれば大丈夫!
フランス語の勉強を始めて「これは大変!」と、最初にめげそうになるのが数字です。日本語にはない独特な数え方をするので、覚えるのに手こずることがあります。
でもよく見てみると、規則的に組み立てられていることが分かります。規則さえ分かれば大丈夫!まずは1〜100まで覚えてしまいましょう。
100まで習得してしまえば、100以上の数を覚えるのはそれほど難しくありません。
1〜100までは順を追って覚えていこう
1. まず1から19までを覚えます。 2. 次に1の位がゼロになる、切りの良い数字「20,30,40,…100」を覚えます。 |
残りの数字は、 上のリストの1.と2.の組み合わせになります。
よってこの2つさえこなせれば、あとは楽になり、半ば習得したも同然と言えます。
1)1から10まで覚える
1から100まで数えられなくても、10までできれば、旅行をする時などにかなり役立ちます。
呪文を唱えるようにして、何回も繰り返して覚えてしまいましょう。
0 | zéro | ゼロ |
1 | un / une | アン / ユヌ |
2 | deux | ドゥ |
3 | trois | トゥロワ |
4 | quatre | キャトル |
5 | cinq | サンク |
6 | six | シス |
7 | sept | セットゥ |
8 | huit | ユイットゥ |
9 | neuf | ヌフ |
10 | dix | ディス |
どうしてun/une? 名詞の性って?
フランス語の名詞は、男性・女性のどちらかの性を持ちます。そして名詞にかかる形容詞は、名詞の性に従って変化します。
数字に関しては、形容詞として扱われる場合に(数形容詞)、数字の1のみ、次に続く名詞の性別の影響を受けます。
名詞の性が男性ならば数形容詞の1はun、女性ならばuneを使います。
例を挙げましょう。ペン(stylo)は男性名詞なので
un stylo(一本のペン)
となります。
消しゴム(gomme)は女性名詞なので
une gomme(一個のゴム)
です。
詳しくはこちらをどうぞ:
2)11から19まで覚える
次は11から19までです。頑張って覚えてしまいましょう。
17, 18, 19だけ言い方が独特です。それぞれdix-sept「10+7」、dix-huit「10+8」、dix-neuf「10+9」と表現します。
11 | onze | オンズ |
12 | douze | ドゥーズ |
13 | treize | トゥレーズ |
14 | quatorze | キャトルズ |
15 | quinze | キャーンズ |
16 | seize | セイズ |
17 | dix-sept | ディ・セットゥ |
18 | dix-huit | ディズ・ユイットゥ |
19 | dix-neuf | ディズ・ヌフ |
20 | vingt | ヴァン |
3)一の位がゼロ「20,30,40,…,100」を覚える
もう一息です。20, 30,…100まで、切りの良い数字を覚えます。
20 : vingt (ヴァン) 30 : trente(トラントゥ) 40 : quarante(キャラントゥ) 50 : cinquante(サンカントゥ) |
60 : soixante(スワサントゥ) 70 : soixante-dix(スワサントゥ・ディス) |
80 : quatre-vingts(キャトル・ヴァン) 90 : quatre-vingt-dix(キャトル・ヴァン・ディス) |
100 : cent(サン) |
60と70、80と90に注意
ここで注目したいのは60と70、そして80と90です。2つずつ組みになっています。
60はsoixante、70はsoixante-dix(つまり60+10の意)と表します。
80はquatre-vingts(4×20の意)、90はquatre-vingt-dix(80+10の意)と表します。
ややこしい数え方をする理由は?
なぜこんな複雑な表現をするのでしょうか。それは、はるか昔のフランスにおいて、10進法と20進法の両方が使われていたことに由来します。
10進法とは?
現在私たちが日常で使う数字は、10進法による数え方です。10進法とは、10を基本単位として数える方法です。
細かい説明は省きますが、10を一つのまとまりとして、0(0x10), 10(1×10)、20(2×10)、30(3×10)、40(4×10)…と数を取っていきます。
20進法とは?
20進法は、20を基本単位として数を取っていきます。0(0x20), 20(1×20)、40(2×20)、60(3×20)、80(4×20)…というようにです。
では30や50はどのように表すのか。30は20+10、50は40+10、70は60+10、90は80+10と表現されます。
そして91は80+11、92は80+12とします。
10進法と20進法が混ざったフランス語
もうお分かりかもしれませんが、フランスの数の数え方は、10進法と20進法が混ざっています。
昔使われていた20進法の名残から、現在でも80をquatre-vingts(4×20)、70を soixante-dix(60+10)、90を quatre-vingt-dix(80+10)とするのです。
国によって異なる数の数え方
ところでフランス語が使われている国は、フランスだけではありません。そして面白いことに、フランス語圏でも国により、数の言い表し方が異なります。
例えばスイスやベルギーのフランス語圏では、10進法のみによる表現が取られています。参考として下に挙げておきましょう。
60 : soixante 70 : septante 80 : huitante (またはoctante) 90 : nonante 100 : cent |
1〜100までの残りの数字を覚える
ここまできたらあとは簡単です。一気に覚えてしまいましょう。
3つポイントがあるので、頭に入れておくと覚えやすくなります。
- 1の位が1である数字に気をつけます。「21, 31, 41, 51, 61」において、男性形は「〜et un」、女性形は「〜et une」となります。
etは「〜と」の意味で、英語のandにあたります。 - vingt-deux(22)やquatre-vingt-onze(91)のように、2つ以上の数字が合成されている場合は、トレデュニオン(trait d’union : ハイフンのこと)で結びます。
ただし「21, 31, 41, 51, 61, 71」にはトレデュニオンがありません。 - 20の4倍と表現する「quatre-vingts(80)」のみ、vingtの後にsを付けます。20(vingt)と100(cent)の倍数にはsを付けると覚えておきましょう。
・quatre-vingts(80)
・deux cents(200)
・trois cents(300)
21から70まで
20 | vingt | ヴァン |
21 | vingt et un | ヴァンテアン / ヴァンテユヌ |
22 | vingt-deux | ヴァントゥ・ドゥ |
23 | vingt-trois | ヴァントゥ・トゥロワ |
24 | vingt-quatre | ヴァントゥ・キャトル |
25 | vingt-cinq | ヴァントゥ・サンク |
26 | vingt-six | ヴァントゥ・シス |
27 | vingt-sept | ヴァントゥ・セットゥ |
28 | vingt-huit | ヴァントゥ・ユイットゥ |
29 | vingt-neuf | ヴァントゥ・ヌフ |
30 | trente | トラントゥ |
31 | trente et un (une) | トランテアン / トランテユヌ |
32 | trente-deux | トラントゥ・ドゥ |
33 | trente-trois | トラントゥ・トゥロワ |
34 | trente-quatre | トラントゥ・キャトル |
35 | trente-cinq | トラントゥ・サンク |
36 | trente-six | トラントゥ・シス |
37 | trente-sept | トラントゥ・セットゥ |
38 | trente-huit | トラントゥ・ユイットゥ |
39 | trente-neuf | トラントゥ・ヌフ |
40 | quarante | キャラントゥ |
41 | quarante et un (une) | キャランテアン / キャランテユヌ |
42 | quarante-deux | キャラントゥ・ドゥ |
43 | quarante-trois | キャラントゥ・トゥロワ |
44 | quarante-quatre | キャラントゥ・キャトル |
45 | quarante-cinq | キャラントゥ・サンク |
46 | quarante-six | キャラントゥ・シス |
47 | quarante-sept | キャラントゥ・セットゥ |
48 | quarante-huit | キャラントゥ・ユイットゥ |
49 | quarante-neuf | キャラントゥ・ヌフ |
50 | cinquante | サンカントゥ |
51 | cinquante et un (une) | サンカンテアン / サンカンテユヌ |
52 | cinquante-deux | サンカントゥ・ドゥ |
53 | cinquante-trois | サンカントゥ・トゥロワ |
54 | cinquante-quatre | サンカントゥ・キャトル |
55 | cinquante-cinq | サンカントゥ・サンク |
56 | cinquante-six | サンカントゥ・シス |
57 | cinquante-sept | サンカントゥ・セットゥ |
58 | cinquante-huit | サンカントゥ・ユイットゥ |
59 | cinquante-neuf | サンカントゥ・ヌフ |
60 | soixante | スワサントゥ |
61 | soixante et un (une) | スワサンテアン / スワサンテユヌ |
62 | soixante-deux | スワサントゥ・ドゥ |
63 | soixante-trois | スワサントゥ・トゥロワ |
64 | soixante-quatre | スワサントゥ・キャトル |
65 | soixante-cinq | スワサントゥ・サンク |
66 | soixante-six | スワサントゥ・シス |
67 | soixante-sept | スワサントゥ・セットゥ |
68 | soixante-huit | スワサントゥ・ユイットゥ |
69 | soixante-neuf | スワサントゥ・ヌフ |
70 | soixante-dix | スワサントゥ・ディス |
71から100まで
70〜79と90〜99の表し方に注意します。20進法について前述しましたが、70からは「soixante-dix / 60+10」、「soixante et onze / 60+11」…と数えていきます。90からも同様です。
80(quatre-vingts)だけ最後に「s」が付くことに注意しましょう。
71 | soixante et onze | スワサンテオンズ |
72 | soixante-douze | スワサントゥ・ドゥーズ |
73 | soixante-treize | スワサントゥ・トゥレーズ |
74 | soixante-quatorze | スワサントゥ・キャトルズ |
75 | soixante-quinze | スワサントゥ・キャーンズ |
76 | soixante-seize | スワサントゥ・セイズ |
77 | soixante-dix-sept | スワサントゥ・ディ・セットゥ |
78 | soixante-dix-huit | スワサントゥ・ディズ・ユイットゥ |
79 | soixante-dix-neuf | スワサントゥ・ディズ・ヌフ |
80 | quatre-vingts | キャトル・ヴァン |
81 | quatre-vingt-un (une) | キャトル・ヴァン・アン / キャトル・ヴァン・ユヌ |
82 | quatre-vingt-deux | キャトル・ヴァン・ドゥ |
83 | quatre-vingt-trois | キャトル・ヴァン・トゥロワ |
84 | quatre-vingt-quatre | キャトル・ヴァン・キャトル |
85 | quatre-vingt-cinq | キャトル・ヴァン・サンク |
86 | quatre-vingt-six | キャトル・ヴァン・シス |
87 | quatre-vingt-sept | キャトル・ヴァン・セットゥ |
88 | quatre-vingt-huit | キャトル・ヴァン・ユイットゥ |
89 | quatre-vingt-neuf | キャトル・ヴァン・ヌフ |
90 | quatre-vingt-dix | キャトル・ヴァン・ディス |
91 | quatre-vingt-onze | キャトル・ヴァン・オンズ |
92 | quatre-vingt-douze | キャトル・ヴァン・ドゥーズ |
93 | quatre-vingt-treize | キャトル・ヴァン・トゥレーズ |
94 | quatre-vingt-quatorze | キャトル・ヴァン・キャトルズ |
95 | quatre-vingt-quinze | キャトル・ヴァン・キャーンズ |
96 | quatre-vingt-seize | キャトル・ヴァン・セイズ |
97 | quatre-vingt-dix-sept | キャトル・ヴァン・ディ・セットゥ |
98 | quatre-vingt-dix-huit | キャトル・ヴァン・ディズ・ユイットゥ |
99 | quatre-vingt-dix-neuf | キャトル・ヴァン・ディズ・ヌフ |
100 | cent | サン |
100から1 000まで
101以降は「cent(100の意味)」と、上記の1〜99の数を組み合わせて表現します。
200(2×100)や300(3×100)など、100の倍数には「s」が付くことに注意します。201は100の倍数ではないので、sが付きません。
- 100 : cent
- 200 : deux cents
- 201 : deux cent un
- 300 : trois cents
100 : cent 101 : cent un 102 : cent deux 〜 110 : cent dix 111 : cent onze 〜 120 : cent vingt 121 : cent vingt et un(une) 122 : cent vingt-deux 〜 180 : cent quatre-vingts 181 : cent quatre-vingt-un(une) 〜 190 : cent quatre-vingt-dix 191 : cent quatre-vingt-onze 〜 200 : deux cents 201 : deux cent un 〜 210 : deux cent dix 211 : deux cent onze 212 : deux cent douze 〜 220 : deux cent vingt 221 : deux cent vingt et un(une) 222 : deux cent vingt-deux 〜 280 : deux cent quatre-vingts 281 : deux cent quatre-vingt-un(une) 〜 290 : deux cent quatre-vingt-dix 291 : deux cent quatre-vingt-onze 〜 300 : trois cents 〜 400 : quatre cents 〜 500 : cinq cents 〜 1 000 : mille(ミル) |
1 000から1 000 000 000まで
1 000からは、3桁増えるごとに(ゼロが3つ増える度に)表現が変わります。
- 1 000 : mille(ミル)/ 1千
- 1 000 000 : un million(アン ミリオン)/ 100万
- 1 000 000 000 : un milliard(アン ミリヤール)/ 10億
気をつけたいのは、milleは複数でsが付かないこと。millionとmilliardにはsが付きます。
1 000 : mille(1千)(ミル) 1 001 : mille un(ミル アン) 1 002 : mille deux(ミル ドゥ) 〜 1 100 : mille cent(ミル サン) 〜 1 111 : mille cent onze(ミル サン オンズ) 〜 1 200 : mille deux cents(ミル ドゥ サン) 〜 2 000 : deux mille(ドゥ ミル) 2 001 : deux mille un(ドゥ ミル アン) 〜 10 000 : dix mille(1万)(ディ ミル) 100 000 : cent mille(10万)(サン ミル) 〜 1 000 000 : un million(100万)(アン ミリオン) 10 000 000 : dix millions(ディ ミリオン) 100 000 000 : cent millions(サン ミリオン) 〜 1 000 000 000 : un milliard(10億)(アン ミリヤール) |
英語よりも覚えにくい!?フランス語の数字
まずは1から10まで、次は19までと少しづつ慣れていきましょう。残りは規則性を理解することで覚えやすくなると思います。英語と違って耳慣れないこともあり、フランス語の数字は覚えるまでに少し時間がかかるかもしれません。一度頭で理解したら、あとは何度も耳で聞いて喋ってみるのがおすすめです。