【ヴィオレパンセ】エルバンの優しい上品な紫色
こんにちは、クリポンです。
普段どんな色のペンをよく使いますか。仕事や学校用だと、黒色が一番多いかもしれませんね。フランスでは、黒色だけでなく青色もよく使われます。
青色は黒色同様、公式に認められている色なので、試験の答案や正式な書類など、青ペンで記入する人がたくさんいます。
昔はフランスでは紫色が一番使われていました。学生たちはみんな、紫色のインクでノートに書いていたんですよ。
今回はそんなフランス人にとって懐かしさの残る色、エルバン Herbin のインク「ヴィオレパンセ violette pensée」をご紹介します。
落ち着いた藤色のインク、エルバン「ヴィオレパンセ」
長いあいだ学校で使われていた紫色インク
エルバンでは、現在35色のトラディショナルインクが販売されています。「ヴィオレパンセ」と言えば、エルバンの定番色の中でも人気が高い色です。
フランスでは紫色のインクというと、学校をイメージする人が少なくありません。というのも、紫色インクは長い間学校で使われてきた色だからです。使われ始めたのはナポレオン1世(在位1804-1814, 1815)の頃というから驚きです。その後1970年代まで使われ続けました。
昔は紫色インクに、メチルバイオレットという薬剤が使われていました(現在は使われていません)。メチルバイオレットは染料として利用されることが多く、色濃く美しい紫が得られるうえに、安価な薬剤です。つまり他の色のインクより安く買えるという理由で、紫色インクが長く使われていたわけです。
エルバンのヴィオレパンセは、生活上なくてはならない色として、古くからフランス人によって愛されてきたインクなのですね。
ヴィオレパンセは使いやすい紫色
インクの名前「violette pensée」はフランス語で、紫パンジーの意味。ラベルには可愛いパンジーの絵が描かれています。
ヴィオレパンセの色は、派手さがない柔らかな紫色です。インクの色はこのような感じです。
紙によって多少色合いが変わるかもしれませんが、控えめかつ上品な紫で、藤色に近いように思います。
見やすく目に優しい色なので、日記などの普段使いにもいいです。可愛い印象を与えてくれる色だと思います。
3つのタイプが揃ったエルバン・インク
エルバンのインクは全色において、インクボトル(30ml)、ミニボトル(10ml)、カートリッジが用意されています。こちらがミニボトルです。
30mlは使い切るのに時間がかかりますよね。まずは色を試してみたいという方は、カートリッジかミニボトルから始めてみてはいかがでしょうか。
エルバンの他の色についても書いています。
他の色と一緒に使うのもよし「ヴィオレパンセ」
フランスで昔、日常的なインクだった紫色は今では青や黒に取って代わられました。私の場合は黒色よりも青色を好んで使うことが多いです。とはいえエルバンのヴィオレパンセは落ち着いた色で使いやすく、私的なノートによく使っています。青色や黒色をメインとしたノートに、ハイライトやアクセントとして紫を時々加えるのも、なかなかお洒落でいいですよ。