ラメ光る!エルバン「アニバーサリーインク1670」ストームグレー
こんにちは、クリポンです。
エルバン「アニバーサリーインク」は、ラメ入りのコレクションです。2010年に初めて出たのを機に、ほぼ毎年一つずつ登場、現在もラインナップが広がりつつあります。
ラメ入りって可愛いですよね。ただ万年筆に入れるのは抵抗があり、今のところエルバンで持っているのは一つのみです。エルバンはラメの量が控えめなのですが、抵抗があると言いつつ万年筆に入れてしまう私にとっては、このくらいのラメ量の方が扱いやすくもあります。
今回はエルバンのアニバーサリーインクから「ストームグレー」をご紹介します。
おしゃれなラメ入りコレクション! Herbin「アニバーサリーインク」
創業340周年記念を機に始まったコレクション
エルバンのアニバーサリーインク1670、色は「ストームグレー」です。
アニバーサリーと冠するのは、エルバン創業340周年を記念して作られたことに起因します。
初代ジャック・エルバンが創業したのは1670年。そして340年後に当たる2010年に発表されたのが、ラメ入りのアニバーサリーインク「ヘマタイト・レッド」色でした。
その後隔年で次なるアニバーサリーインクが発売となりましたが、ファンの期待に応えてでしょうか、2014年以降は毎年新色が出されるようになりました。
記念インクという特別感から、これらは限定インクなのかと勘繰ってしまうかも。でもそうではないんです。2010年から最近出たインクまで通常のラインナップに加わっています。いつでも購入できるのが嬉しいですね。
「トラディショナルインク」「アニバーサリーインク」その違いは?
エルバンのインクといえば「トラディショナルインク」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
現在35色のラインナップを誇る人気のインクシリーズです。
アニバーサリーインクとの大きな違いの一つは、ラメが入っているか否かにあります。アニバーサリーインクはラメ入り、トラディショナルインクはラメなしです。
貫禄あるおしゃれなボトル
アニバーサリーというだけあって、貫禄のあるボトルに入っています。
1670とスタンプされているのが印象的で、さすがはシーリングワックス老舗のデザインです。
底にはエルバンがインドまで渡ったという船が描かれています。嵐の中をさまよう船に稲妻の光がパッと当たったような光景です。
ところで、ボトルの口にオレンジ色のヒモが巻かれているのですが、早々にインクで汚してしまいました。
ラメ入りということでボトルを振り、キャップを開け閉めしているうちにインクが垂れたのが原因です。もっと気をつければよかった…。
ストームグレーはどんな色?
ストームグレーは灰色ベースに金色ラメが光るインクです。
結構、黒に近い色で、知らない人が見れば黒色インクなのかと思うでしょう。
でも完全な黒ではないんですよ。黒インクと並べてみると色味の違いが分かります。
黒よりも一段トーンが低い灰色です。でも黒に近いとあって、視認性はなかなか良いです。
ラメの量は控えめ
エルバンのアニバーサリーインクは、他メーカーに比べるとラメの量が少なめです。その分ラメの見え方も控え目のように思います。
ラメがたくさんキラキラとしているのを期待する場合、エルバンは少しがっかりするかもしれません。
ただ万年筆を使いたいならば、このくらいのラメ量の方が扱いやすいです。エルバンはラメの粒子が細かいこともあり、今のところ私の場合は、エルバンのラメインクで万年筆が詰まったことはありません。とはいえ万年筆が詰まったという話も聞くので、必ずしも大丈夫とは言えませんが…。
ラメのボトルは振ってラメを拡散させてから万年筆にインクを吸わせてくださいね。振らずに溜まったラメを多量に吸わせると、万年筆が詰まってあっという間に書けなくなります。
上の写真でガラスペンはラメがあまり見えていませんが、ボトルを振ってから時間が経ち過ぎてしまったのか…ラメを付け損ねたようです。
アニバーサリーインクの種類と違いは?
ラメ入りで知られるアニバーサリーインク。豊富なラインナップは以下の3つに分けられます。
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上の3つの違いは、ラメの色にあります。
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アニバーサリーインクの歴史
アニバーサリーインクは2010年に創業340周年を祝い、記念インクを発売したことからその歴史が始まりました。
アニバーサリーインク1670
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初代ジャック・エルバンがフランスで会社を設立したのは1670年、在位していたルイ14世が32歳の時でした。
東インド会社に雇われていた、船乗りのエルバンは度々インドへ渡り、そこでシーリングワックスの原料やインクを仕入れて販売していました。
アニバーサリーインク1798
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2017年からの3年間は「アニバーサリーインク1798」が登場しています。
なぜ1798年が重要なのでしょうか。世代は4代目ジャック・エルバン(1代目と全く同じ名前)に移っていました。
この年はエルバン社のターニングポイントとなりました。会社を移転し、独自開発による高品質インクの販売を開始し、会社を大きく発展させるきっかけとなったのが1798年なのです。
アニバーサリーインク350
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創業350年となる2020年には「アニバーサリーインク350」が発売となりました。
ゴールドとシルバー両方のラメが入っているのはこのインクだけです。
2021年はアニバーサリーは一旦お休み?
2021年はアニバーサリーインクの代わりに、「アーティスト・クリエーション」という新しいコレクションが発表されました。この年に登場したのは「将軍」という名の金色と赤色ラメが入ったインクです。
2022年からは再び1670に
2022年からは、アニバーサリーインク1670(ゴールドラメ)が戻ってきています。
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アニバーサリーインク1670 :
1670 他の色 :
アニバーサリーインク1798 :
アニバーサリーインク350 :
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グレーインクの視認性
灰色は黒と白の間の色であり、白に近づくほどインクの視認性が落ちていきます。見やすさ、読みやすさという点においてエルバンの中で比較すると、トラディショナルインク「グリヌアージュ」よりも今回のストームグレーの方が黒に近く文字が読みやすいです。個人的にはもう少しグレーっぽさがあってもよかったかもと思いますが、金粉を入れるのなら黒に近い方が映えるのかもしれません。またいつか別のラメインクも試してみます。