エルバン「ティエラ・デル・フエゴ」ほんのり赤が素敵な茶色系インク
こんにちは、クリポンです。
定期的に欲しくなるもの、その一つに万年筆用インクがあります。とは言ってもコレクションしようという気はなく、たまに気が向いてポツポツと買う程度です。
夏休みを前にして色々と書きたいな〜という気分になり、新しい色に挑戦してみたくなりました。これまであまり手を出さなかった茶色系インクを試すことに。茶色はペリカン4001のブラウンとセーラーの利休茶しか使ったことがないのです。
今回は赤みのある茶色が美しい、エルバンのインク「ティエラ・デル・フエゴ」をご紹介します。
Herbin ink「ティエラ・デル・フエゴ」心温まるレンガ色でホッと一息
茶色系インクの「ティエラ・デル・フエゴ」
エルバンのインクボトル「ティエラ・デル・フエゴ」です。
最近茶色系インクが気になっています。これまでは他の色に比べると、それほど興味を持っていなかった色なのですが。昔嫌いだったピーマンが年齢とともに美味しく感じるように、なんていうのに近いかもしれません。
茶色と言っても、例えば12色色鉛筆セットによくあるような正統派「茶色」ではなく、探したのは〇〇ブラウンというような変わり種です。
もちろん正統派の茶色?もいいのですが、ペリカン4001ブラウンのボトルを使い切っておらず、それ以外の色を探してみた次第です。今回は種類の多いエルバンで選んでみました。
名前からは想像できない…どんな色?
エルバンのインク「ティエラ・デル・フエゴ」は茶色なのですが、赤色がかなりはいっています。
この色を見て私がイメージするのはレンガの色。明るいレンガの壁を思い起こさせます。
ニブの太さ、また紙によっても色味が変わりやすいインクです。太めのニブを使うほど、赤みをより感じられるように思います。
茶色系ではなく赤色系に分類すべきでは、というくらい赤っぽく見えることもあります。時には桃色っぽく見えたりするのも面白いです。
ティエラ・デル・フエゴは島の名前
エルバンのインクはそれぞれに、素敵な名前がついています。名前は色を暗示していますが、中にはどういう繋がりがあるのか分からないものもあったりします。
ラベルの絵がしばしばヒントをくれるので、そこから想像するのも楽しいです。でもこのインクの場合、絵を見ただけでは色との関係がよく分かりませんね。
仏語のTerre de Feu は英語ではLand of Fire、直訳すれば火の土地となります。実はこれは地名であり、南アメリカ大陸の最南端にある島々を総括してそう呼びます。
現地はスペイン語圏でTierra del Fuegoと呼ばれています。日本で言うティエラ・デル・フエゴはスペイン語風ですね。
下手な地図で恐縮ですがティエラ・デル・フエゴの位置です。
ティエラ・デル・フエゴは1520年にマゼランによって発見されています。船から、住民たちによる焚き火がたくさん見えて、マゼランが火の土地(ティエラ・デル・フエゴ)と名付けたと言われています。
ティエラ・デル・フエゴは灼熱の地ではない!?
エルバンでは、インクの赤褐色は灼熱の大地、あるいは草木の育たない砂漠をイメージしたと説明されています。「火の土地」を言葉どおりに受け取るならそうなります。ただ実際はちょっと違って、ティエラ・デル・フエゴは寒冷地で、灼熱の大地ではないのです。
ティエラ・デル・フエゴは南極大陸に近く、例えばウシュアイアという町は、南極へ行く際に拠点ともなる場所です。ただ南極に近い割には、この地域は冬でもそこまで気温が低くなりません。それから砂漠的な乾燥地帯はあるものの、少ないながらも雨が降るので、不毛の土地というわけではないようです。
もしかしたら「火の土地」という言葉そのものから、太陽がさんさんと降り注ぐ熱い大地を思い浮かべ、その結果つけられた名前なのかも。まあそんなことはともかく、暖かみのある心落ちつく色です。
ボトル(30ml)です :
ポチップ
ミニボトル(10ml)です :
カートリッジです :
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インクを大ボトルで買うと使いきれないことがあります。この色を試してみたいけれど好きになれるかな、と不安がよぎる時にはミニボトルがあると助かります。ただ割高になるので、多分使い切るだろうと自信がある場合には大ボトルで買っています。今回は今まであまり選んでこなかった茶色系ということで、半信半疑でミニボトル。ティエラ・デル・フエゴは使い切ったら次は大ボトルにしようと思います。