伝説のインク再び!?【ラミー ダークライラック】が定番色で登場!
こんにちは、クリポンです。
今年に入ってからラミーに関して驚くことばかりで…なんてことを先日の記事でも書きました。その最たるものが、ラミーのインク「ダークライラック」が戻ってきたことでしょうか。
この件について海外では2月あたりから驚きと戸惑いにより、いろいろな言及がありました。そうなんだ〜と思いながら見ていた私も、好奇心から新登場したダークライラックのインクボトルを買ってみました。
今回は伝説のラミーのインク「ダークライラック」についてお届けします。
LAMY ink「Dark Lilac」緑色が楽しめる!シーンインク
話題騒然となった紫色インク
2024年にラミーで発売されたインク、新しい「ダークライラック」です。
なぜ「新しい」かというと、ダークライラック色のインクは、2016年にすでに登場しているからです。
毎年恒例のラミーサファリの限定色について、2016年はダークライラック色でした。当時万年筆やボールペンと共に、インクも販売されました。
2016年の伝説のインクとは
2016年発売のダークライラック色インクは、海外で驚くほど熱狂的な人気となりました。ラミー初の濃い紫色ということもあり、噂が噂を呼んでということでしょうか、早々に売れ切れとなったようです。
限定で出された商品ということで、買い遅れたなどの理由で手に入らなかった人もいます。2016年のダークライラック色インクは、今でもできれば欲しいと願っている人が多くいるのだとか。だからこそファンの間では、もう手に入れることのできない伝説のインクとして語られてきたのです。
突然現れたインクに騒然となる
ところが2024年2月下旬に驚くことが起こりました。なんとラミーは何の予告もなしに、ダークライラック色の名でインクを販売し始めたのです。
突然のことにファンの間では騒然となり、在庫の整理が行われたのだろうか?などと憶測が飛び交いました。
購入した人々は早速、2016年のインクとの比較分析をして情報を上げました。その結果、2024年版は別物であることが分かり、これがまたファンを困惑させました。色名は同じなのに…と思うわけです。
これらは万年筆インクの愛好家コミュニティー内でのちょっとした騒ぎだったのですが、しまいにはニューヨーク・タイムズに取り上げられるまでに至りました(記事はこちら)。
やはり幻であった2016年のインク
騒ぎの中で沈黙を貫いていたラミーですが、後に回答したところでは、現在においてもファンの期待が高いことを踏まえて、ダークライラック色インクの再販に踏み切ったとのことでした。
ではなぜ2016年版とは違う色になったのかというと、当時のインクを完璧に再現したくても、今ではどうしても手に入らない原料があるとのこと。2016年の色に近づけるための努力がされたのですが、微妙に色の違いが出てしまったようです。
このインクのことが気になった方もいらっしゃるでしょう。嬉しいことに、今後ダークライラックは定番色の仲間入りをし、いつでも手に入れられるようになるとのことです。日本でもいずれ販売されるようになるのではと思っています。
2024年ダークライラックはどんな色?
2024年のダークライラックは、名の通りの濃い紫色です。使ってみて驚くのは、フラッシュが現れやすく鮮やかな緑色が浮き出ることです。
フラッシュとは?
日本でフラッシュと呼ばれる現象は、英語ではシーン(sheen)と言われます。フラッシュとは紙の上にインクをたっぷりと乗せた時に、染料の粒子が部分的に溜まり、その部分が乾いた後、光の当たり具合によって別の色に見えることです。
インクにはフラッシュの起こりやすいもの、またはあえて起こるように作られているものがあります。これらはシーンインクと呼ばれ、特に海外ではインク愛好家の間で熱く語られることが多いです。
シーンインクである2024年ダークライラック
2024年のダークライラックは、ラミーの他のインクにも増してフラッシュが起こりやすいです。シーンインクが好きな方には興味深いことと思います。
フラッシュはインクの量などによって、表れ方が変わるのも面白いところです。下の3本の線は全て同じダークライラックなのですが、それぞれ色が異なって見えて別のインクみたいです。綿棒を使って書いています。
一般にフラッシュはインクがたっぷり乗った状態でないと表れにくく、また紙の種類にも左右されます。
ペン先が細めの万年筆を使う場合は、フラッシュは起こりにくく、濃い紫色としか見えないでしょう。細字で書く限りは、2016年と2024年の2つのダークライラックは似ていると言えます。
太めのペン先で書くと、紙にもよりますが2024年版はフラッシュが見て取れることもあります。
ちなみに2016年のダークライラックのフラッシュはゴールド色でした。2024年版は明らかな緑色が出ることでも、この2つが別のインクであることがよく分かります。
2016年との違いは?
2016年のインクと比べてみました。
2016年は冷ややかな感じのある紫色、2024年のものは赤茶色を帯びているのが分かるでしょうか。この色の違いが、2016年のインクを切望していた一部のファンを落胆させているようです。
私自身インクが残っていなくて、例に挙げるのに上の写真のようなものしかなくて申し訳ないです。2016年のダークライラックはカートリッジを買ったのですが、早々に使ってしまいました。ボトルで買っておけばよかったと後悔しているところです。
ところで今年のラミー限定色インク「ブラックベリー」とも比べてみました。
極太の線で書くと、どちらも茶色味を帯びていて、似た系統の色だと見て取れます。とはいえダークライラックは万年筆で書く限りあくまで紫色に見えますけれどね。
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賛否両論に分かれる新ダークライラック
2024年のダークライラックについては賛否両論分かれるようです。2016年のインクを期待していた人にとって2024年版は別物であるとして落胆する人がいる一方、2024年の赤茶色が感じられる紫はこれはこれで素敵!と喜ぶ人もいます。さらには2024年のグリーンフラッシュが楽しいという人、嫌いな人、2016年のゴールドフラッシュの方がよかったという人など様々です。個人的にはとても気に入っています。
今後ダークライラックのインクは定番色としてラインナップに加えられ、いつでも買えるようになるとのことです。いずれ加わった時にはフラッシュの具合など試してみるのも面白いですよ。