紙の重さ「坪量」がノートの紙質を決める!?
こんにちは、クリポンです。
皆さんは紙類(ノートやコピー用紙など)を買うとき、何を基準に選びますか。フランスでは紙を選ぶとき、しばしば「紙の重さ」を目安にします。
紙の重さとは、日本語で言う「坪量(つぼりょう)」のことです。フランスのノートを検索すると、多くの場合、この坪量が紙質の目安として表示されています。
今回はノート選びに役立つ「坪量」について解説します。
ノート選びで参考にしたい「坪量」とは?
ノートを選ぶときの基準
ノートを選ぶ基準は、人によって違います。表紙の柄・色や素材、ノートの大きさ、罫線のタイプ、ページ数といったさまざまな要素の中から、目的に合わせて選びます。
それから忘れてはいけないのが紙質。特に万年筆ユーザーにとって、インクが裏抜けしないことは、大事な要素の一つとなります。
万年筆以外の筆記具であっても、紙質にこだわりを持つ方もいらっしゃるでしょう。滑らかさと丈夫さを兼ね備え、どんな筆記具でもすべりが良い紙は、書いていて気持ちが良く満足感が得られるものです。
紙質を決める「坪量」とは?
紙質については、前回ベラム紙についてお話ししました。特別な製造法により作られるベラム紙は、フランスでは高級紙として扱われています。
でも紙質を決めるのは製造法だけではないんです。目安の一つとなるのが紙の重さです。
紙の重さは製紙業界でよく使われ、国際規格となる単位があります。紙の重さは1平方メートルあたりの重さで考え、g/m2(グラム 毎 平方メートル)で表されます。
この単位は日本では「坪量(つぼりょう)」または「米坪(べいつぼ)」と呼ばれています。ちなみにフランス語では「grammage」、英語では「grammage」または「basis weight」と言います。
ベラム紙についてこちらに書いています。
紙の使い道は坪量によって変わる
フランスでは、坪量はいろいろな製品に表示されています。例えばノートやコピー用紙に記されており、しばしば買うときの目安にします。
一般に紙は坪量が大きいほど、紙が厚くなります(紙の種類により例外もあります)。そのため、坪量が小さければ紙は薄くやわらかくなり、坪量が大きいほど硬く丈夫な紙になります。
例を挙げてみると、新聞紙は43g/m2、ダンボールは120g/m2以上、官製はがきは209g/m2となります。日本のコピー用紙は65g/m2ほどで、フランスではコピー用紙は80g/m2が使われることが多いです。
ノートの坪量はどのくらい?
日本のノートは、だいたい70〜80g/m2です。フランスで使われるノートはもう少し幅広く、70〜90g/m2くらいになります。
日本でも人気の「ロディア Rhodia」や「クレールフォンテーヌ Clairefontaine」のノートは、90g/m2のものが多いんですよ。
下の写真のノートには、90g/m2のベラム紙が使用されていると書かれています。
ロディアのメモ帳には、坪量による2つのバージョンがある!
ところでロディアのメモ帳について、坪量が異なる2つのバージョンがあるのをご存知ですか。ロディアのメモ帳は、基本的には80g/m2の紙を使用しています。
しかし90g/m2の特別バージョンがあるんですよ。80g/m2に比べて紙が厚く、ちょっと贅沢なメモ帳です。
これらは「R」シリーズと呼ばれています。表紙に書かれている「R」の文字が目印です。
80g/m2のメモ帳です。
90g/m2のメモ帳です。表紙に「R」と書かれています。
衝撃の事実が…ロディア、ロイヒトトゥルム1917、モレスキンの坪量を比較しました。
知っていると便利、坪量でノートの紙質が分かる!
坪量は紙質を知る手がかりになります。ノートの場合、坪量の値が高いほど丈夫な紙を使用していると考えられます。フランスのノートは商品説明に坪量が表示されていることが多いので、購入するときの参考にしてみてくださいね。